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オフィスにおける観葉植物の栽培管理について
グリーンレンタル
2025年4月25日
「地球上で最悪の侵略的植物」と呼ばれる植物に「ナガエツルノゲイトウ」がある。ナデシコ目ヒユ科に分類される多年草の一種で南アメリカ原産となる。千葉日報(2025年2月27日)によれば、千葉県はこの特定外来生物の水草「ナガエツルノゲイトウ」の繁殖状況をまとめた分布図を公開した。河川や水路で繁殖し、農業への被害が懸念される。分布図によれば、手賀沼・印旛沼流域や君津地域に蔓延し、長生や山武地域でも生息が確認されている。ストロー状の茎は軽いため水に流されて拡散し、短い断片からでも新たな場所で容易に繁殖する。流れ着いた水草がポンプ場や排水機場で目詰まりし、排水機能に支障が出るらしい。水田に繁殖することもあり、稲の生育を阻害する被害もあるとのことだ。観賞用の水草として国内に持ち込まれた外来種が、室内にあるうちはおとなしいが、捨てられたりすることで外に放たれると、大群落を形成し私たちに牙をむく。

オフィスにおいて人気の観葉植物にポトスがある。東南アジアやソロモン諸島原産の外来種で、サトイモ科で幼葉がハート型、とても人気が高い。ところが、沖縄県名護市では、防風林や電柱に絡みついて伸び、10メートルまで巻き付いたものがみられる。野生化したポトスが、光を目指し高い木に巻き付いて伸びている。巻き付かれた木は、枝や葉が覆われ、やがて弱ってしまう。生態系への影響が懸念されている。ポトスは成長が早く、耐陰性、耐乾性に優れ、比較的に管理の手間が少ないため、オフィス環境において頻繁に利用されている。伸びたつるを剪定し、押し芽で増やすことが容易なため、古くから親しまれる観葉植物のひとつといえる。B.C.ウォルヴァートン著の「エコ・プラント 室内の空気をきれいにする植物」(※1)では、気化化学物質の除去や蒸散作用率で高評価されており、他にも「ポトスとスパティフィラムの室内空気汚染物除去効果とその実環境への応用」(※2)や「観葉植物のポトスへの水分ストレスが室内空気中のホルムアルデヒドの吸収・吸着効果に及ぼす影響」(※3)などでも紹介されている通り、オフィス内における空気中の浄化に一定の効果がある植物として、オフィス空間への設置は有効だと思われる。ただ、生育と栽培管理によっては、屋外環境への廃棄等が発生した場合、その生育力の強さから、在来生態系への影響が考えられる。オフィス内に設置する観葉植物については、植物に対する基本的な情報と適切な栽培管理が求められる。
レンタルグリーンの採用には、適切な栽培管理の経験と実績のある業社選びが大切です。オフィス環境改善に向けて、観葉植物の設置をお考えの方は、京葉ビルサービスのグリーンレンタル(※定期清掃契約のオプションサービス)について、是非お問合せください。(☏047-484-0949)
参考 ※1「エコ・プラント 室内の空気をきれいにする植物」筆者B.C.ウォルヴァートン 発行所 株式会社主婦の友社 ※2「ポトスとスパティフィラムの室内空気汚染物除去効果とその実環境への応用」 電気学会論文誌 2004年6月2日 ※3「観葉植物のポトスへの水分ストレスが室内空気中のホルムアルデヒドの吸収・吸着効果に及ぼす影響」 日本緑化工学会誌 2010年7月24日