マンション管理組合お役立ち情報 第2回

マンション管理

2023年11月3日

マンション管理組合における災害等の備えについてお話させていただきます。参考にしていただき、今すぐ出来ることから始めてみてはいかがでしょうか。

第2回目は「震災対策」です。

「震災対策のポイント」

【 はじめに 】

 東日本大震災では、マンション主要構造部の損壊は少なかったが、ライフラインの破損等で住民に大きな影響を及ぼしました。また、避難所にはマンション住民を収容する余裕がなく、マンション内での備えの重要性が浮き彫りになったことを記憶しています。

近い将来に起こるとされている東京直下型地震、または、南海トラフ地震等の巨大地震が発生した場合、すぐに助けが来ないことを想定して対応する必要があります。管理組合は住民の安全とマンションを守る役割があり、震災に対策する準備を整えることが重要です。

【 1. 震災対策を考えていきましょう 】

1)各状況を想定しマニュアル作成等準備する

 「事前準備」⇒「地震発生時の対応」⇒「発生から○日間の対応(マンション内)」

2)どういう被害が生じるか想定する

 ①過去に起きた巨大地震がどういう影響を及ぼしたか。

②ハザードマップ・避難所の収容人数等を確認する。

③マンションの建物・設備・敷地(地盤等)の状況を確認する。

上記のような内容を確認し、震災が起きたらどのようなことが起きるか(停電等)想定し、備えをしておきましょう。

【 2. 具体的な手順と対策 】

1)防災計画の策定

マンション管理組合は、地震や災害時の適切な行動計画を策定し、住民と共有します。

(避難経路、避難場所、緊急連絡先、避難所の情報など。)

2)建物の点検とメンテナンス

マンションの建物・設備の定期的な点検を実施し、必要な修繕や補強を行いましょう。

3)緊急連絡手段の整備

緊急時に住民と連絡を取るための手段を整備します。緊急連絡網や警報システム、情報掲

示板などが有用です。

4)避難訓練

定期的な避難訓練を実施しましょう。避難訓練では、避難経路や避難場所の確認、非常用

具の使用方法などを実演し、実践的な経験も行いましょう。

5)地震保険の加入

地震保険は被害時の修復費用をカバーするため、重要です。

6)住民への情報提供

震災対策に関する情報を住民に提供し、情報を共有しましょう。継続することにより、各

住民の意識が高まります。

7)隣接するマンションとの連携

隣接するマンション管理組合と連携し、地域全体で震災対策の強化を図りましょう。共通

の避難場所やリソースの共有などが考えられます。

8)災害時の対応体制の確立

災害時の緊急体制を確立し、管理組合のメンバーが的確に対応できるようにしてみましょ

う。緊急対応チームを編成し、指導者を指名します。

マンション管理組合が震災対策を積極的に実施し、住民と連携して安全な環境を維持する

ことは重要です。適切な対策を実施することで、震災のリスクを最小限に抑え、住民の安

全を確保しましょう。

次回は、「震災対策のチェック項目」についてお話します。