空き家の劣化が早いと言われるのは何故か

空き家管理

2024年6月17日

長い期間居住者がおらず、人の出入りがないまま放置された「空き家」は、人が住んでいる家と比べて何倍もの早さで劣化が進むと言われています。また、空き家は不法投棄や放火を誘引しやすく、周辺の安全や治安にも影響を及ぼし、近隣の方とのトラブルにも繋がりかねません。いざ、売却しようと思った時には売り手がつかず、賃貸物件として貸し出すときや自身のセカンドハウスとして活用する場合にも、設備の修繕や内外装のリフォームに、膨大な費用が必要になる可能性があります。

空き家の劣化が早い主な原因には、以下のようなものがあります。

【換気不足】

人の出入りがなく、長期間玄関や窓を締め切った空き家では、湿気が溜まりやすく、あっという間にカビが繁殖しまいます。特に梅雨の時期や夏場など湿気の多い時期は要注意です。

【給排水管・ガス管の劣化】

長い期間使用していない給排水管やガス管は、管に付着したヘドロや異物の乾燥や硬化により、ひび割れもしくは破損しやすい状態になってしまいます。また、管事態に異常が見られなくても、実際に使用を再開すると、不作動を起こしやすいとも言われています。

【害虫発生、雨漏り】

敷地内に雑草が生い茂り、犬や猫などの小動物が住み着いたりすると、糞などの影響で悪臭が発生する恐れがあります。上記したように給排水管にへばり付いたヘドロが悪臭を発し、害虫が繁殖するケースも見られます。また、シロアリの侵入によって柱や壁に穴が開いてしまうこともあり、発見が遅れると、雨漏りによる湿気増加によりさらに空き家の浸食が進んでしまいます。

将来、空き家の売却を考えた場合など、見るから劣化が進んだ空き家はなかなか買い手がつかず、住み手がいないことで、さらに劣化が進んでしまいます。もし「所有者により空き家が放置されていた」という事実が発覚すれば、いくら外観だけをきれいにしても、買い手の信用を得ることが難しくなるでしょう。また、将来自分が住むことになったときや、賃貸物件として貸し出すときには、カビや雑草の除去、壁の補修や畳の表替え、給排水管やガス管の交換など大規模なリフォームが必要になる可能性があります。空き家をできるだけ良い状態で維持するためには、定期的な点検とメンテナンスが欠かせません。所有者がしっかりと管理できれば安心ですが、遠くにいてなかなか管理できないなどといった場合は、専門の業者に依頼するのも一つの方法です。