清掃やゴミ処理について

清掃

2024年1月26日

今回は、特定建築物における清掃やゴミ処理についてご説明します。

実は、ビル管法における建築物環境衛生管理基準の中で、清掃については以下のように書かれています。

掃除を日常に行う。

大掃除を6月以内ごとに1回、定期的に、統一的に行う

さらに、空気調和設備等の維持管理及び清掃等に係る技術上の基準の中にはさらに詳しく書かれています。

以下、厚生労働省告示第百十九号より抜粋となります。

清掃並びに清掃用機械器具等及び廃棄物の処理設備の維持管理は、次に定める基準に従い行うものとする。一 清掃1 床面の清掃について、日常における除じん作業のほか、床維持剤の塗布の状況を点検し、必要に応じ、再塗布等を行うこと。2 カーペット類の清掃について、日常における除じん作業のほか、汚れの状況を点検し、必要に応じ、シャンプークリーニング、しみ抜き等を行うこと。洗剤を使用した時は、洗剤分がカーペット類に残留しないようにすること。3 日常的に清掃を行わない箇所の清掃について、六月以内ごとに一回、定期に汚れの状況を点検し、必要に応じ、除じん、洗浄等を行うこと。4 建築物内で発生する廃棄物の分別、収集、運搬及び貯留について、衛生的かつ効率的な方法により速やかに処理すること。二 清掃用機械器具等清掃に関する設備の点検及び補修等1 真空掃除機、床みがき機その他の清掃用機械及びほうき、モップその他の清掃用器具並びにこれら機械器具の保管庫について、定期に点検し、必要に応じ、整備、取替え等を行うこと。2 廃棄物の収集・運搬設備、貯留設備その他の処理設備について、定期に点検し、必要に応じ、補修、消毒等を行うこと。

これがどういうことかを簡単にいうと、

日常清掃をしましょう

定期清掃(ワックス塗布もしくはカーペット洗浄)を6ヶ月に1回以上実施しましょう

建物内で発生するごみは適切に処理をしましょう

清掃に使用する機械器具などの定期点検、整備をしましょう

廃棄物集積場は適切に維持管理しましょう

ということになります。

特定建築物には、エントランスやトイレ、給湯室、専有部など様々な箇所があります。それぞれに対する清掃頻度などは明示されていません。一般的には、共用部のエントランス、通路、トイレ、給湯室などは、維持管理権原者(オーナーなど)の依頼により日常清掃を実施します。これは定期清掃も同様となります。

また、建物内で発生したゴミは、日常清掃の一環によりゴミ集積場に集められます。ゴミ収集の頻度や、ゴミ集積場の清掃も適切に実施しなければなりません。

清掃に使用する機械器具とは、真空掃除機や床みがき機(ポリッシャー)などを指します。これらの器具や普段使っているモップなども適切に管理しなければなりません。

これらを踏まえた上で、ビル管選任者は、維持管理権原者に対して適切な日常清掃や定期清掃及び廃棄物の管理などの提案を行わなくてはなりません。清掃については、その範囲や頻度についての正解はなく、その建物の構造や用途を考慮し提案する必要があります。